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2024.08.27 - | かよこ日記
赤ら顔の原因と効果的な治療法|美容皮膚科医が解説
皆さん、こんにちは。美容皮膚科医の中村 佳代子です。
今回は、多くの方が悩んでいる「赤ら顔」について詳しくお話しします。
赤ら顔は、見た目の問題だけでなく、自信にも影響を与える可能性がある悩みです。
この記事では、赤ら顔の原因や種類、そして効果的な治療法について解説していきます。
赤ら顔とは?
赤ら顔の中でも、毛細血管が原因となっている赤ら顔は、顔の皮膚の下にある毛細血管が拡張することで、持続的な赤みが生じる状態を指します。
この赤みは、気温変化・感情の変動・運動・食事など外部の刺激によって引き起こされることが多いです。
このような赤ら顔は多くの場合は一過性のもので、病的でないことが多いです。
原因は、遺伝的体質や環境要因、様々な増悪因子と考えられますが、はっきりとした原因は現在も研究中です。
赤ら顔の種類
赤ら顔には主に3つの種類があります。
病的な赤ら顔の典型である1.酒さ(しゅさ)
酒さは、顔がほてったような赤みが特徴で、主に鼻・頬・額に症状が現れます。
さらに、4つのタイプに分類されます。
- 紅斑毛細血管拡張型・・・顔が赤くなり、毛細血管の拡張が見られる
- 丘疹膿疱型・・・赤いブツブツや膿を持ったブツブツが現れる
- 鼻瘤型・・・鼻を中心に皮膚が腫れ、ボコボコとした状態になる
- 眼型・・・結膜充血、眼球の異物感、熱感、痒み、乾燥、羞明感などの症状
紅斑毛細血管拡張型顔が赤くなり、毛細血管の拡張が見られる丘疹膿疱型赤いブツブツや膿を持ったブツブツが現れる鼻瘤型鼻を中心に皮膚が腫れ、ボコボコとした状態になる眼型結膜充血、眼球の異物感、熱感、痒み、乾燥、羞明感などの症状
慢性的な炎症性皮膚疾患で、顔の中心部に赤み、ほてり、しばしば膿を持ったブツブツ(丘疹・膿疱)が見られます。
進行性であり、少しずつ症状が進行することがあります。
原因は、完全には解明されていませんが、遺伝的要因やダニ・細菌との関連が研究されています。
2.毛細血管拡張症
毛細血管拡張症は、皮膚の表面近くの毛細血管が拡張し、赤い線や網目状の模様が赤く見える状態です。
主な原因は、遺伝的要因・紫外線露出・加齢・肌の損傷などです。
痛みやかゆみを伴わないのですが見た目でお悩みの事が多いです。
治療にはレーザー治療や光線治療が効果的で、予防としては日常生活での紫外線保護や適切なスキンケアが大切になります。
3.炎症による赤ら顔
皮膚の炎症反応によって顔が赤くなる状態です。
この炎症は、アレルギー反応、感染症、皮膚疾患、不適切なスキンケアなど様々な要因があります。
例えば、アトピー性皮膚炎、慢性の乾燥肌などがあります。
症状は、ただの赤みに留まらず、時には腫れや痛み、熱感を伴うこともあります。
治療は、原因疾患の治療が優先になり、皮膚炎の治療や適切なスキンケアがおこなわれます。
日常生活での適切な皮膚の保護も重要です。
赤ら顔の対策方法
赤ら顔の対策は、日々の生活習慣の見直しと適切なスキンケアもとても重要です。
スキンケアの見直し
- 温度が低めの水で優しく洗顔する
- アルコール、スクラブ、ピーリング剤、酵素など刺激を起こしやすい物質を避け、敏感肌用のスキンケア製品を選ぶ
- 保湿をしっかりと行い、肌のバリア機能を保持する
適切なスキンケア製品の選択は肌の刺激を減らし、赤ら顔の発生頻度を下げることができます。
肌のタイプに合わせて製品を選び、過度の洗顔は避けることがとても重要です。
使用する製品が皮膚炎を起こさないか、事前に試してみるのもよいかもしれません。
生活習慣の改善
- リラクゼーションの時間を確保する(ストレス解消)
- 睡眠を十分に取り、規則正しい生活を心掛ける
- 辛い食べ物やアルコールの摂取を控え、バランスの良い食事を心がける
心と体の健康を維持することが赤ら顔の予防にもつながります。
特にストレスは皮膚状態に大きな影響を与えるため、ストレス管理が重要です。
ストレス解消法としてのお酒は、逆に赤ら顔を悪化させる可能性があります。
環境への対応
- 日焼け止めを使用して、紫外線による肌へのダメージを防ぐ
- 外出時は帽子や日傘を活用して、直接的な日光を避ける
- 冷暖房による極端な温度変化を避け、室内環境を快適に保つ
紫外線や急激な温度変化は肌を刺激し、赤ら顔を誘発します。
夏場だけでなく冬場も紫外線対策を怠らないようにしましょう。
医師との相談
症状が改善しない場合やひどい赤みが出た場合は、皮膚科専門医に相談しましょう。
赤ら顔の診断治療は難しく、専門医に赤ら顔の状態を判断してもらい、効果的な治療方法を考えましょう。
自己判断での治療ではなく、専門的な診断を受けることが重要です。
また、治療については、医師の指示に従うことが重要です。
これらの対策を通じて、赤ら顔の症状を軽減し、肌の健康を保っていきましょう。
まとめ
赤ら顔が気になる方は、自己判断せずに医療機関を受診し、専門医の診断を受けることをおすすめします。
特に市販薬を使用しても症状が改善しない場合や症状が悪化している場合は、早めに医療機関を受診してください。
皆さんの肌の健康と美しさをサポートできるよう、私たち皮膚科医は日々研鑽を重ねています。
赤ら顔でお悩みの方は、ぜひ一度皮膚科にご相談ください。
皆さんの肌の悩みが少しでも解消されることを願っています。
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