美容皮膚科女医のひとりごと

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  • 2013.05.20

気づけるか、で、差がつく

~気づけるかで、差がつく~

うちの母は、何でもできる人なのに、大したことないと思い込んでいる、目立つのに心は控えめな人です。
料理が本当に上手です。うちの息子は母の料理を食べながら母を「シェフ」と呼んでいます。
時々おいしいお店に連れていくのですが、真剣に食べます。
食べながらどうやったらこの味になるのか考えて、給仕して下さる方に尋ねます。
「なぜこの小口ネギは大量なのに辛みがないの?」
「どうやったらこんなにネギを細く切れるの?」
などと質問し、かならずそこの料理とか技術を持ち帰り、後日再現するんです。食べさせがいのある人です。リターンが望める^^
つまり母に高級店で食べさせるのは高リターンの投資です。

先日はホテルキャッスルのフレンチに連れて行きました。
ふだん好きでもない子羊肉なのに、メニューにある「子羊肉の塩釜ハーブ焼」を食べてみたくなったらしく、
「カヨチャンの牛肉と、半分こしようよ」というので、(子羊はクサイからキライだけど)頼んでみました。
目の前で塩釜を切ってサーブしてくれるのをマジマジとみて、
「なんで塩釜なのに、ナイフでスルスルと切れるの?」
と質問し、「パイ生地を使っております」との答えに、深くうなずき、納得しておりました。「そうよね、鯛の塩釜焼は自分は卵白使うけど、硬くて、食べる時にちょっと困るのよ。」
切った子羊肉は、素晴らしい焼き具合で、ピンク色で、肉汁も美しく、ハーブの香りが、・・・まではよかったけど、
「素晴らしい出来具合!ハーブの匂いも、ほのかにしていい感じ!
・・・でも・・やっぱり子羊はクサイ・・」
うんうん、頼んでみたかったんだよね。
らしくて笑える。

でも、同じものを食べてても、わたしが同じ所に着目するわけではなく、質問するわけでもなく、たぶんそのメニューはオーダーもしないから、ずっと知らないままでいくわけです。
一方好きなものでもないけれどオーダーし、実物を確認し、質問し、納得した母は、また一段料理の道の階段を上に上がります。
気づくことはカンタンにみえるかもしれないけれど、「気づく」ためには、興味の対象を持っておくこと、ピンときたらアンテナを立てること、入ってきた情報を考えること、が必要ですよね。
やっぱり、意識して、毎日を大事に生きていくことか~!

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